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3月19日(日) 14:00 - 114 -
大友直人指揮 東京交響楽団 東京芸術劇場
ブラームス ピアノ協奏曲第2番
ヴォーン・ウィリアムズ 交響曲第7番「南極交響曲」
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いいプログラムですねぇ。
ブラームスの第2協奏曲で多くの観客を掴みつつ、メインはしっかり
珍名曲。
大友氏もヴォーン=ウィリアムズ(以下RVW)を数年に渡ってチクルス目指してきて、
どうすればプログラムと採算が並立するかが見えてきたようです。
しかもブラームスの独奏者は、小山実稚恵。
あの大交響曲のようなオーケストラと対峙できるソリストは、そうそう
いるもんじゃないけど、小山女史を持ってくるところも見事。
私はご想像のとおり、協奏曲もソリストもかなり軽んじてるんですが、
それだけにたまに珍しい演奏に出くわしたら、それだけ印象も大きい。
私的には小山実稚恵は、かなりいいのではないか、と感じた。
隊長も「女流だから、なよっちいのかと思ったけれど、女っぽくなかったね」と、
全く失礼な感想を述べています。
しかし、これはブラームスの第2ピアノ協奏曲弾きに対しては、ある意味
最大限の賛辞ではないでしょうか。
豪腕な快演で、ピアノを全身で叩く響きが楽曲にぴったりで、それでいて
繊細なこまやかさもあわせ持っている。
女性だから音量がどうのこうの、といった言い訳は一切不要で、この人の
ピアノなら「皇帝」やプロコフィエフもなかなかのものが聴けるんじゃないだろうか。
auauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauauaua
女声合唱や大小のウィンド・マシーン、パイプ・オルガン、ソプラノに
ナレィションまで必要な「南極交響曲」は「難曲交響曲」と誤変換しても、
苦笑してしまう大曲です。

もともとは映画音楽だったゆえ、交響組曲のようなツギハギ感が
否めない点は多々あるものの、敢えて「交響曲に再編しよう」と
RVWに思わせた数々のピースが詰まっています。
クラシック初心者の頃、サン=サーンスの交響曲第3番「オルガンつき」の
パイプ・オルガンに撃ち痺れ、「どうしてこんな素晴らしいパイプ・オルガンを、
多くの作曲家は活躍させないんだぁ!」と怒ったものです。
今では、マーラーの第8交響曲や、「ツァラトゥストラはかく語りき」などもある事を
知ってるんですが(誰でも知ってますよね...)、今回の「南極交響曲」では
サン=サーンスに次ぐ効果的な使われ方をしてる事を、

声を大にして叫びたい。
第3楽章終盤、氷壁と氷壁がぶつかり合って岩盤が大きく隆起するシーン
を思い起こすんですが、とにかく壮大な自然の偉大さを目の当たりに見るような音楽です。
盛り上がりに盛り上がったところで、パイプ・オルガンが轟き亘るんですが、
CDでは別録りしてるのか実演以上に轟きます。
ハイティンク盤では、音が少々割れてしまいます。
ただ、実演ではオーケストラ全体に溶け込んでいて、パイプ・オルガン
ひとつが他を圧倒するようにまではいきませんでした。
これはサン=サーンスでも似たようなもので、CDばかり聴いていると
「あれ?パイプ・オルガンが小さいんじゃないか?」といった疑問に至ってしまう。
こんなことだけ書いてたら、悲愴な南極交響曲が単なるオルガン交響曲の
ようなイメージを植えつけてしまうかもしれませんが、私は皆さんにこの曲に
興味を持ってもらいたく、あえて大袈裟にクローズアップして書いてるんです。
基本的には調性音楽でメロディやリズムはしっかりしてますし、
シリアスで悲愴的な曲です。
そういう点では、ブラームスの第2協奏曲と組み合わせもよく合ってます。